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看護部の新たな管理体制(6)

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看護部ブログ3シリーズ目・第6回は褥瘡対策委員会からお伝えします。

皆様、こんにちは。ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?“新緑眩しい”という言葉を準備していたのですが、京都は30度を超える夏日があり、春を通り越して一気に夏の暑さがやってきました。日差しも強くなり、日焼けが気になるところです。  今回は、褥瘡対策委員会の看護部代表であり、皮膚排泄ケア認定看護師の中村 珠美が担当させていただき、患者様をスキントラブル(褥瘡 床ずれ)から守る本院の“皮膚の番人:褥瘡対策委員会”をご紹介致します。

★本院の褥瘡対策員会の歴史★
本院では主に整形外科・内科・外科・泌尿器科・透析の患者様が多く、ある日ご病気で突然の入院を余儀なくされ、お身体の自由が取れなくなる事があります。そんな時、褥瘡発生リスクは高まります。
 本院の褥瘡対策委員会は、2002年の褥瘡未実施減算に先立ち発足されました。その頃はまだ褥瘡に対する認識も薄く、寝たきりの患者様には褥瘡が出来ても仕方がないと思われていました。
しかし褥瘡のメカニズムが解明され、様々な要因が関係したひとつの病気であるとわかってから、褥瘡予防・治癒に対する取り組みが積極的に行われてきました。
   本院でも褥瘡に関しては、始めの一歩から踏み出しました。委員のメンバーが頭を突き合わせ、スキンケアや体位変換の方法の検討・院内処方の保湿剤の使用・褥瘡評価表(DESIGN)の作成に繋がりました。
また体圧分散寝具(ウレタンフォームマットレス・エアーマットレス・車イス用クッション・クッション類)も早期から導入され、それらは褥瘡予防に繋がり、今でも現場で活用され徹底されています。
常に褥瘡予防に徹しようと委員を筆頭に頑張っているそれらの一部を下記に紹介します。

★現場での看護★

≪ベットマットレスの選択≫ 外来から病棟へ入院連絡時
≪褥瘡リスクの評価≫ OHスケール4点以上・日常生活自立度B1以上で 「褥瘡対策に関する診療計画書」を作成
≪体位変換≫ 除圧の為、2~3時間毎に実施し、その都度褥瘡好発部位の観察 ヘッドアップ・ダウン時には背抜きでの除圧、車イス上でのポジショニング
≪スキンケアの実施≫ 毎日の陰部洗浄を弱酸性洗浄料と、 お茶(カテキンとフラボノイドで抗菌・消臭作用がある)で実施
≪院内処方の保湿剤の塗布≫ 皮膚の洗浄の後、保湿及び撥水目的でSC軟膏 (ワセリンとヒルドイドソフトのミックス軟膏)を塗布 ★当院独自の軟膏です★ 乾燥部にも健常皮膚の維持の為に塗布


★皮膚・排泄ケア認定看護師の誕生★
褥瘡対策が軌道に乗り始めている中、2008年には皮膚・排泄ケア認定看護師が誕生し、エビデンス(根拠)に基づいた看護の提供とアセスメント(評価・考察)の重要性を説きながら、出来るだけ分かりやすくケアと結び付けて考えられるようという働きかけが行われています。また必要時は当該部署や訪問看護に同行しています。

★褥瘡対策委員会の取り組み★
委員会は月1回 第3火曜日の16時30分から開催しております。また褥瘡回診は毎週火曜日の14時から行っています。また年2回認定看護師や外部講師を招いて勉強会を行っています。

委員会では、

1) 活動内容の評価・是正
2) マニュアル作成
3) 各部署からの毎月の褥瘡発生・転帰・診療計画書件数の報告、褥瘡有病率・推定、発生率の報告
4) 創傷被覆材等の商品紹介
5) 勉強会・セミナー報告   を行っています。

特に昨年度は目標が“各委員が学習する機会を持ち褥瘡の知識を高め、その知識を伝達し現場のレベルアップに努める。院内の各部署間の連携を図り、入院のみでなく在宅患者へも予防・早期対応が出来る。”を掲げていましたので、隔月で各部署から症例検討会と褥瘡に関する事項のプチ勉強会を設け、委員のレベルアップに繋げました。  昨年度の各部署からの声をご紹介します。

【透析室】
外来透析に来られた時に、患者様の“足を観察する”機会が多くなりました。  ある日突然巨大な褥瘡を発見するということのないよう、日々注意深く観察していこうと思います。

【訪問診療・看護】
寝たきり在宅患者様の褥瘡の発生は、栄養状態や介護力不足で褥瘡の発生に至ったケースがあります。治癒までに長時間を要したり、入院になった場合がありました。発生すると治癒に至るまではかなりの時間と、再発・悪化防止のため介護者の指導・協力が必要でした。皮膚排泄ケア認定看護師の同行や写真報告をして評価・指導をしてもらい、経過の中で一喜一憂したものです。これでいいのかなあと相談したり、悩んだり、反省を繰り返しました。褥瘡は難しい!  寝たきり患者様の褥瘡発生の要因をアセスメントし、マニュアルを活用して早期発見・早期予防・介護者への指導が重要であると感じた1年でした。

【2階病棟】
褥瘡予防のため、寝衣・下着・シーツ類のしわを伸ばすことを病棟全体で心がけています。また、寝具の選択の際はベテランの看護師に相談するなどしています。

【3階病棟】
入院時に外来からの患者様の情報を元に、体圧分散マットレスの選択を行っています。また手術や状態変化に伴い、適宜アセスメントを行ってマットレスを変更し、褥瘡予防に努めています。褥瘡回診の日にはスタッフ全員で褥瘡患者様の創部の写真を見ながら、情報共有と早期治癒に向けてのミニカンファレンスを行っています。そして毎日、皮膚の清潔を考えながらの保清、乾燥肌の方には保湿とスキンケアも良く出来ています。スタッフ全員スキンケアの意識がとても高い病棟です

★終わりに★
褥瘡対策に終わりはなく、新しい情報もどんどん出てきています。昨年度の反省を踏まえ、勉強会への参加と報告を活かし、情報の共有から委員の更なるレベルアップが必要となってきます。また現在行われている書式やマニュアルの評価も必要です。  今年度は栄養科・薬剤科・検査科の参入があり、“各科連携し委員会の充実を図り、褥瘡の早期治癒及び予防に努める。褥瘡回診を確立する”を目標と上げました。看護部とコメディカルとのコラボレーションを活かし、専門性を持って褥瘡対策を確立し、今年度の最終では達成できたと報告できるよう、委員一同頑張りたいと思います。

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