看護部の新たな管理体制2-(3)
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こんにちは。3月の看護部ブログ担当は、科長会代表外来の冨田です。
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ほのかに香る梅も終わり、そろそろ桜が咲き綻ぶ時期になりました。卒業や入学といった緊張と期待の高まるこの時期、いくつになっても新鮮な気持ちがよみがえります。 またこの時期となると、インフルエンザやノロの流行がありますが、当院では、一昨年度の教訓を生かし、今年度は職員の意識付けや予防対策、経路別対策など十分に時間をかけました。 院内感染、職員の集団発生を阻止するための危機管理も踏まえた教育が出来たと思います。 しかしは油断禁物、引き続き注意するよう心掛けたいと思います。
前回の科長会ブログでは、科長会議の紹介をさせていただきました。今回は今年度の科長会議の目標から、科長会議のシステムである『決定・周知徹底のプロセス』についてご紹介します。
【決定・周知徹底のプロセスについて】
<決定のプロセス> 添付資料①
科長会議で精査・進捗管理・承認・決定するための過程。
<周知徹底のプロセス> 添付資料②
科長会議で決定・承認された事項を周知するためのルール決め。
<議案報告書> 添付資料③
委員会・主任会からの問題点を該当委員会あてに書面にて問題提起、問題解決するために必要な書類、ツール
【今年度の目標】
会議・問題解決の時間短縮に努める。
【科長会の経緯】
科長会議は4年目を迎えます。当初は業務の見直しや矛盾点、各委員会や助手会など、看護部各部署からの問題が全て科長会議に集中し報告されていました。問題をそのまま提起され、解決策の為の検討事項が多いのが現状でした。問題が山積し本来の役割から逸脱してしまい、収拾がつかない状態になりました。決定事項が増えてくると、周知活動が徹底できず、いつの間にか忘れたり曖昧になったりすることが多くなり、決定事項の管理不足が明らかになりました。そのために新たに看護部管理体制を見直し、決定のスピードアップ・役割の明確化・管理職教育を目的にし、3つの道具(決定のプロセス・周知徹底のプロセス・議案書)で管理を進めて行きました。
【科長会議の役割】
科長会議の役割は
1. | 委員会の議案精査 | |
2. | 委員会の施策進捗管理 | |
3. | 委員会の管理状況、看護部会で承認・検討を受ける事項の提起 | |
4. | 医局会への報告・連絡・相談 です。 |
<議案報告書について>
管理体制に沿って問題提起のルールを決定しました。各現場の問題点は主任会議で検討し、提起する部署(科長会・各委員会)や是正案を検討して共通ツールで報告されます。このツールが<議案報告書>です。また看護部が管理している委員会からの問題は、委員会経由で科長会議に問題提起されます。このツールが、問題の整理整頓の役割をはたしてくれました。
<決定のプロセスについて>
問題提起された議案は、議案報告書で科長会議に送られ、科長会議で精査・検証、また内容によっては決定となります。承認が必要な議案は看護部会の承認を諮ります。 主任会が提起したい問題を議案報告書に記入して、科長会議や看護部管理の委員会に向けて報告する、科長会で検討・精査する、看護部会で承認を得ると言った一連の流れ、これが<決定のプロセス>です。
<周知徹底プロセスについて>
看護部で承認を受けた議案は、科長会議で周知方法を検討し、科長会議から周知指示を主任会議に出します。主任会議では周知する内容から、周知の時期や周知方法の検討をして、現場へ流します。実際の周知活動は主任会議の指示に従って、各部署の主任・副主任から部署のリーダーへ、リーダーからスタッフに呼びか周知活動をしています。 また周知された事項のその後について管理が必要になります。これについては、主任会が1ヵ月の周知結果の終了を科長会に数値で報告、周知困難な事例については具体的な対策案を添えることにしました。 3ヵ月の報告では、周知した内容の評価や成果を報告し、問題が発生すれば議案報告書で看護部管理の委員会に問題提起する、この一連の流れを<周知徹底のプロセス>として、今後更に強化していきたい課題です。こういった繰り返しで改善を繰り返すことで、バージョンアップされると思います。
科長会議は現場の問題以外にも、職員教育(プリセプターシップ・接遇教育・管理職役割の明確化・業務工程の標準化・院内教育研修)や、この時期では、新人採用者オリエンテーションに向けて指導書作りや年間計画の見直し、人事などあらゆる諸問題に取り組んでいます。単発で決定できる議案と継続しながら検討を重ねる議案があり、時間を要します。決定のスピードアップを図るためにルールつくりやゴールに向けて短期目標の設定を心がけています。 現場を最優先させるために、会議の貴重な時間を有効に使いたいため、積極的な意見交換に努めることを意識しています。また看護部理念に沿った看護部目標が達成出来るよう、スタッフにはわかりやすい言葉で説明することを重要視し、わかりやすい看護部システムにしたいと思います。