看護部の新たな管理体制2-(32)
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残暑お見舞い申し上げます。
こんにちは。看護部長の高橋です。
今年の夏は例年より早く梅雨明けし、大変な酷暑となりました。また急に豪雨が降ったりと、年々異常気象が進んでいくように感じます。
豪雨による災害で途方にくれている方々、渇水で日常生活に大変なご苦労されている方々を思うと、酷暑に負けず、体調管理には注意してこの厳しい夏を乗り切らないといけないと感じています。
今月・来月の2回は高橋の担当です。この2回では、「25年度の看護部目標について」と、「目標に伴った体制の変更」についてご紹介する予定です。
今回は「25年度の看護部目標について」この目標に至った経緯をご紹介します。
ホームページの看護部目標と一部重複しますが、詳細にご紹介したいと思います。
≪平成25年度看護部目標≫
看護部長に就いて早8年目を迎えました。この8年の間には、看護の質の向上のため、ルール作り、教育体制・看護部体制の見直し、
実際に管理していくためのツールやマニュアルの整備など、様々な取り組みをしてきました。
そしてこの数年間は、
安全強化
標準化
説明強化 の継続をしてきました。
随分質の向上したものもありますが、まだまだ取り組みが不十分なもの、成果が見えないものなどもあるのが現状です。
様々な報告や、自ら確認することで、不十分なものや成果が見えない課題に共通する要因は、「周知徹底」
することが「周知」止まりになっている、「徹底」した取り組みがされていないという結論に達しました。
この結論を科長会議(部長・科長の会議)で提起したところ、科長も意見が一致しました。
それではどうすれば改善・成長していけるのか考えました。
次のステップでは看護部目標として表現するために、どのような言葉が妥当なのか考えました。「周知徹底」では、従来となんら変化がありません。
最初の科長会議では、「ABCの徹底」でした。これは「「あたり前のことを バカにしないで(ぼんやりしないで) チャンとする」という、
安全や接遇、企業理念にも使われている(一部では、あたり前のことを、バカになって、ちゃんとする、とも言うようです)標語でした。
一番しっくりとした言葉でしたが、年間の目標に「バカ(ぼんやり)」は相応しくありません。また、医療従事者にとって「ABC」=救急蘇生が直決となります(現在はCABですが)。
思い悩んであれこれ調査していたところ、「凡事徹底」という言葉に行き着きました。
とある企業の相談役をされていた方の言葉(標語)でした。
『あたり前のことをあたり前にするのでなく、あたり前のことを他に真似できないほど真面目にしていく』という意味だそうです。
高度なことが出来ることが凄いという認識を持ってしまいがちですが、普通に決められたことがきちんと出来、積み重ねていくことの偉大さを表現されたそうです。
この言葉に出会ったときには、今までの思いがこの四文字ですっきりまとまった気がしました。
しかしこの言葉をそのまま目標にしたのでは、オリジナルにかけると思い、「些細なことでも、真面目に一生懸命に取り組む」として『些事徹底』の言葉のどちらかを目標として挙げることを科長会議にかけました。
会議では、「凡」が気になるという意見もあり、『些事徹底』を選ぶ事になりました。
些細なことでも真面目に一生懸命に取り組むことは大変高度なことですが、真面目に一生懸命に取り組めば安全が保障されるというわけではありません。
例えば、真面目に一生懸命に2名のナースがWチェックをするのですが、Wチェックするというルールを真面目に実行していても、
間違っていないだろう・・・という認識でお互いがチェックしていたのでは安全強化とはいえません(事故防止のための、確認するという手段を単に実行していても、安全を確認するという目的が達成できていません)。
間違っているか? 本当に正しいのか?安全であるのか?という意識でチェックしていないと、人間は間違える生き物ですから、スルーして間違いを起こしてしまいがちです。
そのために何が必要で、どうすれば良いか考えた結果、「気付き」「振り返り」「疑問に思う」感性を養えるように、また従来の主任会の活動力を看護部職員全般に広げ、
会議に中間管理職以外の職員も積極的に参画するための体制を考え、体制変更案を次回の会議で提起しました。
新たな体制については、9月のブログでご紹介します。
どうぞお楽しみに