看護部の新たな管理体制2-(41)
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/新緑の頃、目に鮮やかな季節となりました。
新入生、新入職員の皆様はそろそろ新しい環境に少し慣れた頃でしょうか。
ぼちぼち疲れも出てくることでしょうね
ゴールデンウィークはお休みの方が殆どだと思いますが、リフレッシュしてまた頑張りましょう。
/今月のブログは、外来・手術室担当で、今回は主任の駒形が当院の手術室のご紹介をさせていただきます。
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手術室数: 2室 うち1室はクリーンルームです。
スタッフ数: 5名 うち看護助手1名がいます。
年間手術数: 平成25年度 約350件 平成24年度 約400件
/手術室は、相馬病院の4階に位置しています。中小規模の病院として手術件数の多い方かと感じます。看護部の一つの部署として外来・手術室という組織になっていますが、手術室スタッフはほぼ専任で業務に取り組んでおり、月曜日から金曜日の予定手術や緊急手術の対応をさせていただいています。また中央材料室として、病院内の機器洗浄や滅菌、衛生材料の準備や部署への受け渡し(サプライ業務)を行っています。
≪術前訪問≫
/手術に応じて、スタッフの担当を決めています。その役割は手術室の環境を整える、必要器械・物品をチェック、ご入院中の患者様のもとにお伺いし、お話をお聞きし、オリエンテーションを行います。
術前訪問は、腰椎麻酔及び全身麻酔時には全症例お伺いし、それぞれの患者様の社会的背景や年齢、症例に応じて応対させていただいています。
また、病棟との継続看護の一環として、病棟担当看護師と十分にコンタクトを取り、安心して手術に臨んでいただける様に取り組んでいます。
また術前訪問では、「あなたがそばについていてくれるの?」など不安な気持ちを表出され、多種多様な質問を受けることもあります。手術室看護師の知識や経験値以外でも、患者様やご家族様の不安に対して寄り添えるような看護が求められます。
そのためにも、スタッフ間でのシミュレーションや事前学習で経験値を上げるような学習も試み、無事に手術を迎えていただけるように心がけています。
手術を終えられ、リハビリ訓練をされているご様子や、退院後、外来受診されたときに声をかけていただいた時には、手術に携わったものとしてはとても嬉しく感じます。(手術室看護師のユニフォームで見分けはばっちりです)
≪情報共有にコミュニケーションは大事≫
安全かつ円滑に手術を受けていただくためにコミュニケーションは重要です。どのような物品を使用し、どのような器具を準備するかをマニュアル化しそれを参考におこないます。新しい器具や材料、術式の違いでその都度業者に発注した器具の確認など確実に準備をするためには常にコミュニケーションをとらなければなりません。
手術1件当たり、多ければ100以上の器具を準備します。それをチェックし、不備なくするにもコミュニケーションです。
「これはこのようにして使うの」と新しい器具や、使用方法などもその都度スタッフ間で確認し、マニュアルの書き加えなども行うようにしています。
また、術前訪問で得た情報で特に注意が必要な「既往歴」「不安」「心配」など、絶えずスタッフ間で声をかけ、情報共有しています。
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≪準備と片付け≫
/準備以上に大変なのは片付けです。
「無事に手術が終わった」と感慨深くしている間もなく、次の手術の準備や当日の手術の片付けの「締め」を行います。 当然のことですが、ガーゼや針はもちろん器具の「ネジ」一つが不足していないかを確認し、また使用後の器具の洗浄を行い血液・体液汚染が確実に除去できているかの確認の徹底です。準備にも勝るとも劣らない集中が必要です。
≪専門手術≫
/脊椎専門の池永医師の年間手術件数は当院手術の約40%を占めています。器具も入れ替わりが多く、術式も特殊なものが多いです。頸椎・腰椎の手術が朝から夜まで長時間に及ぶこともあります。手術開始までは、手術に応じた体位をとる時も安全に安楽に迅速に体位固定をして、体位が安定した状態を維持できる技術も必要です。時には材料を工夫して個々の患者様に適した用具の作成もしています。
/また、関節専門の植田医師の手術では、人工膝関節手術や人工股関節手術をしていますが、新しい手術方式の取り入れをされているため、手術予定が決定した時点から準備やイメージトレーニングが始まっています。
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≪今年度目標に向けて≫
/今年度も看護部目標の一つに、良質な看護の提供《安全強化・些事徹底》があります。
どんなに些細なことでも徹底して行うことで、安全に手術が進行するように日々確認・スタッフ教育指導です。特に採用者への教育指導は些事徹底していきたいと考えています。
/また手術室の安全は、スタッフの健康管理が特に求められます。長時間・短時間手術に関わらず、失敗は許されない緊張した手術の立ち会いをすることで、疲労を残さないよう配慮し集中力体力を養い、いつでも手術ができる環境にしておくことです。
/手術を受けるということは人生の中でも一度有るか無いかくらいの貴重な体験で、恐怖や不安心配でいっぱいです。手術室看護師として患者様やご家族様との関わりは短時間ですが、無事に手術が終了し安心されたご家族様のホットされた表情、快復された患者様のご様子を確認することに喜びを感じます。
/当たり前のことですが、今後も患者様にもスタッフにも「安全・安心」な職場を目指していきます。
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