看護部の新たな管理体制2-(43)
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//暑さ厳しき日が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか?
京都では、この時期四条烏丸あたりを通りかかると、“コンコンキチン”という祇園祭のお囃子の練習の音が聞かれ、毎年の事なのになぜかホッと心和みます。昨年息子とおもむいた楽しい夏の思い出が脳裏をよぎるからかもしれません。
今年は大船鉾の復帰と49年ぶりに山鉾巡行・後祭りが復活し更に観光客も多くなりそうですが、例年見舞われる雨が降らないことを祈ります。
さて、7月の看護部ブログは透析室です。今回は科長として、病棟と透析室を兼務した一昨年8月からの内容を松島が担当させていただきます。
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//透析室は血液を体外循環させて治療を行う場です。現在外来患者様を中心に入院患者様も含め、月・水・金曜と火・木・土曜を午前・午後の4クールで透析治療されています。
透析治療は週3回、1回4~5時間を要します。体外循環した状態で機械と身体をつないである為身動きは自由にとれず、兼務した当初まず安全強化第一として、そして治療時間を少しでも安楽に過ごして頂けるようにと考えました。
//まず行った事は、透析開始時間を当院の外来診療時間の9時に戻すことです。兼務当初は30分から1時間くらい早く治療がスタートすることもありました。しかしこのようにしたことで、医師や看護師や臨床工学技士が充足した状態で、より安全治療を提供できます。
しかし交通手段の関係で早朝に来られる患者様もおられるため、毎回の待ち時間が長くなります。院内に透析患者様の待合室の確保は病院の構造上困難な為、どのように待ち時間を安楽に過ごしていただくか考え、患者様の更衣室を改築し、背もたれのあるソファを設置しました。これからテレビも設置する予定で、治療が終了した後の時間も休憩していただけるスペースになればと考えます。
//また、透析時間の変更で、透析職員の勤務体制を見直しすることで業務の整理と標準化にもつながりました。職員の技術教育や、新人職員の教育にも時間をとれるようになり、特に重要な穿刺については教育の基準をマニュアル化し、全員の職員が同じ手順で技術を習得することができました。
//平成25年1月の看護部長のブログにもありましたように、兼務当初は看護部から発信された様々なことが透析室職員に伝達されておらず、看護部の部門でありながら独自のスタイルで勤務がされていました。大変ショッキングな出来事で、管理者として看護部理念や目標を部署の職員へ周知し進捗する、報告するという職務の重要性を再認識しました。看護部への報告も密にして現状の把握と課題を明確にして改善策を立案し、看護部科長会議で都度検討実施していきました。
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主な内容は、
- 透析患者様のデータベースの作成を再度見直しルール化し、職員が正しい情報の共有ができるようにしました。
- 処方箋と指示書の標準化でより安全に薬剤の投与ができるようにしました。
- 感染防止対策の再強化で、院内の消毒方法に標準化させ、必要なことは徹底して実施、 不要な手技は無くすことが出来ました。
- 心身ともに健康で働ける為に残業時間の削減対策を講じました。業務の見直しと、新たな勤務形態を導入した結果、残業時間を大幅に削減する事が出来ました。
//私は入職時透析室配属でした。その当時から治療を継続されている患者様もおられます。
当然自分も含め年齢も重ねていきますので、その頃に比べ歩き辛そうだなと感じる患者様や通院手段が気になる患者様もおられ、患者様アンケート調査をした結果、車で通院の際駐車場が心配との意見も多かった為、看護部科長会議で検討し透析患者様用の駐車スペースを確保することを要望し実現しました。その他の要望についても病院として可能な限り協力的に対応して貰っており、大変ありがたいと感じています。
その分、常に患者様や現場の意見をすくい上げ出来るようにアンテナを張り、おかしいと感じたりする感性を常に磨く必要があると感じています。
当然スタッフも一人一人が正確な判断能力と些事徹底が必要です。今後は更に疑問に感じたこと等何でも話し合える安全な職場環境を整えることが科長である私の役割だと感じています。
//気配り、心配りのできる透析室として、看護部理念の「自分が受けたい」心のこもった安心・安全で良質な看護の提供を志し『かかりつけ病院として地域の皆様の期待に応える看護部』の透析室として何ができるか考え、更に患者様サービスの向上、患者様にも職員にも安全な透析室をめざし、より改善していきたいと思います。
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