看護部の新たな管理体制2-(51)
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1月は「行く」2月は「逃げる」3月は「去る」といいますが、新年を迎えて早2ヶ月が過ぎ去ってしまいました。まだまだ寒い日が続きますが、少しずつ春を感じることが増えてきました。
ぽかぽか暖かい春が待ち遠しいですね。
こんにちは、今年度最後の担当は看護部長の高橋です。
前回私が担当した10月のブログは当院のワークライフバランス(以下WLB)の取り組みについてご紹介しました。今回はその後の報告を3月と4月の2回に渡ってご紹介します。
日本看護協会で全国一斉に実施される、看護職員によるインデックス調査(アンケート調査)の結果を分析して課題を抽出し、解決策をアクションプランとして立案し実行していきました。 一連の取り組みについては4か月を一区切りとして、先月中旬に京都府看護協会で発表しました。
今回は発表内容を基にしてご紹介します。
当院のアクションプランは大きく3項目に分けて立案・実施しました。
≪アクションプラン 1:WLB推進体制の立ち上げ≫
- 1) WLB推進委員会の開催
- 2) 経営会議・定例会で報告
- 3) 看護部科長会議で活動内容の素案検討と実践状況報告
三つの委員会・会議は定期的に開催し、素案作成、精査・決定、承認、実行、進捗などそれぞれ役割を決めて実施していきました。WLB推進委員には院長を委員長として、合計11名の職員で新たに立ち上げました。素案を推進委員会で精査・決定し、院内の所属長全員が集まる定例会で承認を得たり報告したりします。必要時は経営会議で承認を得ます。決定した取り組みは看護部科長会議で発信して、実施・進捗していきました。
≪アクションプラン 2:看護の質の向上(やりがいのある当院の看護の提供)≫
10月のブログでもご紹介しましたが、インデックス調査を年齢別や既婚・未婚、子供のいる・いないなどで分析した結果は、当院看護部の中核を担う35歳から40歳代の職員については、「満足度」が、全体の評価平均より低い結果でした。そのため35歳から49歳の職員を対象に 以下の2項目について所属長によるヒヤリングを行いました。
- ① 『看護ケアに費やす時間がない』について
結果は、「処置が多い」「記録や書類の整理に追われる」「メッセンジャー業務が多い」「スタッフの指導に時間がかかる」などのため、看護ケアになかなか時間が取れないという結果でした。
これについては看護部科長会議で優先順位をつけて「処置が多い」について検討しました。検討結果から当院で再三ある検査入院の患者様の対応について焦点を絞り、解決策を主任会議で検討してもらい実施しました。
患者様も速やかに・安心して入院していただける、外来と病棟のスタッフの連携も滞りなく行えるよう、外来スタッフの周知徹底と病棟で使用する処置カートを導入することにしました。現在はプラン実施中です。 - ② 『現在の仕事は自分の将来像につながる仕事である』について
結果は「質問内容についてよく考えずに回答した」「仕事・子育ての両立で余裕がない」「明確なビジョンがない」「目標をしっかりもてていなかった」などの意見でした。
看護部では個人目標については、ラダーを中心に各自年間目標を掲げて勤務しますが、現状の目標管理について進捗しました。結果、目標管理が機能していない状況で、対策を講じることが必要という結果でした。
個人目標の記入用紙の変更と、看護部全体が各個人の目標管理について知識を深める必要があると判断し、 用紙の変更と管理職研修などを通じて個人の知識と能力を高める取り組みについて実施中です。
今年度の京都府看護協会のWLB取り組み5病院のうちで、当院が一番規模の小さな病院です。
今年度と過去の病院の取り組みを聴講している中で、当院の取り組みに対して少々違和感を覚えました。規模が小さい為なのか、取り組み内容が細かな内容であり、他病院と比較すると部署で取り組むレベルの内容を看護部として取り組んでいるのではと感じさせられることもありました。
しかし今回WLBの取り組みとしたことで、意識が高まりよい結果に繋がったこともありました。
細かな内容の取り組みが逆に具体的であり現場の現状に沿っているため 即効薬的な効果も期待できます。成果が見えたことでより意識が高まったとも感じています。
WLBの取り組みの「アクションプラン3」ついては、
新年度の4月に引き続きご紹介します。 どうぞお楽しみに・・・。