池永 稔 医師
医療法人 相馬病院
脊椎外科部長
プロフィール
当院の脊椎外科部長 池永 稔 医師が、
平成27年1月〜平成28年6月の間、
KBS京都ラジオ「森谷威夫のお世話になります!!」番組内コーナー
「池永先生の首・腰お悩み相談室」(毎月・第2木曜日13時ごろより)に出演させていただきました。
こちらでは、その間にリスナーの皆様から寄せられたすべてのご質問に対する池永先生の回答を、月ごとにまとめて掲載しております。
肩こりや腰痛など、首や腰の症状に関するさまざまなご質問にお答えしておりますので、是非参考にしていただき、皆様の健康にお役⽴ていただけましたら幸いです。
体を動かして痛くなるのは、筋肉や腱の炎症が起こったときに多いものです。ただ、通常4 - 5 日すると軽くなります。それ以上長く、1 週間以上たっても痛みが続くのであれば、椎間板が痛んでいることや、背骨に異常が出ていることもあります。一度MRI で検査を受けてみられてはいかがでしょうか。また内臓の症状の可能性、例えば肺や大動脈などの病気も考えて、念のため検査を受けてください。
長時間運転をすると、どうしても筋肉が硬くこわばってしまって腰痛が出ます。時々休んで体操をすればいいのですが、ついつい停まるのが面倒になって、長時間運転し続け、なんてことにもなりますね。そんなときには、運転席に座ったままでも、腰をひねったり、背筋を伸ばしたり、腰を横に曲げたり、できるだけしょっちゅう動かすようにすると違います。運転中は緊張しますから、肩や首のストレッチも忘れずにしてください。
急に痛くなったのでしたら、筋肉に炎症が起こっている可能性がありますので、炎症を抑えるため、まず腰を冷やすことです。 冷たいタオルを当てるだけでもいいと思います。筋肉を休めるため、少し横になって、膝を軽く曲げた形で、右か、左か楽なほうを向いて15 分程度休みます。 痛みが少し和らいだと感じたらゆっくり立ち上がりますが、その際必ず何処かをつかまって、あるいは誰かに手伝ってもらって、自分の力をできるだけ使わないようにします。 コルセットがあればそれに越したことはないですが、ない場合は腰の周りに大きめの布やタオルを巻きつけるだけでも多少楽になります。 痛みが続くようでしたら、近所の整形外科で診てもらいましょう。
長時間座っていると、腰や股関節周りの筋肉が固くなって痛みが出てくるものと思います。 少し動かせるといいのですが、公演中では無理で、辛いですね。 痛み止めをあらかじめ飲んでおいたり、湿布を貼っておくのは、有効で、いい方法と思います。
なかなか難しいかもしれませんが、やはり背中を中心に、あとは腰や肩甲骨にも注意を払うようにするといいかもしれません。
痛みはストレスで強く感じるといわれています。 他の原因がないか確かめるため、整形外科、内科でも相談しながら心療内科などでカウンセリングを受けるのがいいと思います。 ストレスを減らすよう仕事を調整したり、スポーツなどで気を紛らす工夫も大事です。
痛みがあると筋肉が硬くなっている場合が多いですので、常にストレッチ、運動を心がけて、再発しにくいように身体を作っておくといいと思います。
腰痛は周りからは健康そうに見えますから、同じような悩みの方も多くおられます。周囲の理解も大事ですね。